光トポグラフィー検査とQEEG検査の違いとは?
2024.11.30
福岡市天神西エリアのメンタルクリニック(精神科・心療内科)のテスラクリニックです。
今回は、脳の働きを調べるための検査である 光トポグラフィー検査 と QEEG(定量的脳波検査) の違いについて、わかりやすくお話しします。
どちらも精神的な不調や脳の機能を調べるために行う検査ですが、それぞれ特徴や得意なことが違います。どんな時にどちらの検査が使われるのかを一緒に見ていきましょう。
光トポグラフィー検査(NIRS)ってどんな検査?
光トポグラフィー検査は、近赤外分光法(near-infrared spectroscopy:NIRS)とも呼ばれ、頭に近赤外線センサーをつけて 脳の血流量 を測定します。この検査では、脳活動に伴う大脳皮質の酸素消費の状態を計測することで、脳がどれくらい活動しているかを「血流の変化」を通じて見ることができます。
光トポグラフィ―は、うつ病や双極性障害(そううつ病)、統合失調症といった病気の違いを調べるときに役立ちます。検査中には、簡単な課題(言葉を思い出したり、計算をしたり)をしてもらい、そのときの脳の血流の動きを確認します。
脳外科の手術前検査に使われることもあり、言語中枢野の特定や難治性てんかん手術の外科的手術のときにてんかん焦点計測に使われることもあります。
光トポグラフィー検査の特徴
得意なこと: 精神疾患の診断補助(うつ病、躁うつ病、統合失調症の鑑別)・脳外科の手術補助に役立つ。
測定する対象:脳血流、脳の酸素飽和度
侵襲性:酸素飽和度モニター(SpO2モニター)と同じ近赤外光を使っているため、人体には無害。痛みなどもなく、検査によって体調不良になることはない。
検査時間:15-30分程度
こんな方におすすめ: 治療抵抗性のうつ病患者さんで、診断の精度向上が必要な場合
保険診療で検査を受けることができる場合がある:うつ病として治療中の患者さんで、治療抵抗性があり、統合失調症・双極性障害が疑われる症状を呈するときに、うつ病と統合失調症又は双極性障害との鑑別が必要な場合は保険での光トポグラフィ―検査を受けることができることがあります。(なお、保険で検査が受けられる病院は入院設備が整っていることが前提となります)
QEEG(定量的脳波検査)って何?
QEEGは、脳の電気活動(脳波)を測定して、そのデータを分析する検査です。脳波を測ることで、脳がどのように働いているのかを「電気信号」という視点で詳しく調べます。
うつ病、ADHD、ASDなどの発達障害、不安障害 など、脳の働きが関係するさまざまな症状を分析できます。また、このデータを使って「ニューロフィードバック」というトレーニングを行うことも可能です。
QEEG検査の特徴
得意なこと: 脳全体の働きを詳細に分析し、脳波の異常を見つける。
診断補助の対象になる疾患:うつ病、ADHD(注意障害)、不安障害、ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、高機能自閉症など)、統合失調症、認知機能障害、記憶障害、不眠症、ディスレクシア(読字障害)、耳鳴り、強迫性障害
測定する対象:脳波(脳が活動するときに発生する微弱な電気信号)
検査時間:約30分程度
侵襲性:脳波という生体電流を観測する検査となります。電気や磁力が流れたりするわけではありませんので、侵襲性はありません。
こんな方におすすめ:自分の脳の状態や症状の背景をもっと詳しく知りたい方。
保険適応はない:QEEG検査は健康保険が適応されません。自由診療のみで検査を受けることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。福岡市のテスラクリニックでは磁力を使ったうつ病の治療(rTMS治療)やQEEG検査を受けることができます。脳の働きを知ることで、より良い治療につなげることができます。一歩踏み出して、あなたのメンタルをサポートするための情報を手に入れましょう!
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