精神科・心療内科の受診費用
2024.08.30
「初診にいくらかかりますか?」というお問い合わせが多いので掲載させていただきます。
実は2024年6月の診療報酬改定で、精神科受診時にかかる負担金額は少し下がりました。
診療報酬改定は2年に1度実施されるので、下記の記事は2026年5月までのものとなります。
初診料:初めてクリニックにかかるとき(もしくは数か月ぶりの受診)
初めて受診される方には30分程度予約時間を確保していただいています。
初診で算定されるものは以下のものがあります。
- 初診料 291点
- 通院精神療法(30分以上)(1以外) 390点
- 心理検査(CES-D、AQ)80点
- 処方箋料 60点
- 夜間・早朝加算(平日18時以降、土曜日12時以降、日曜祝日のみ) 50点
※医療情報取得加算等は一部省略しています。
上記の合計点数が 871点になるので、夜間や土日に受診した場合おおよそ2610円程度になります。
平日日中に受診した場合は150円程度安くなります。
血液検査
うつ症状や不安・動悸・不眠などの症状の裏側に内科的な疾患が隠れていることがあり、別途血液検査を実施することがあります。
鑑別している疾患としては甲状腺機能亢進症による動悸や甲状腺機能低下症による抑うつ状態、鉄欠乏性貧血や潜在性鉄欠乏による不安、抑うつ症状などです。
特に鉄欠乏性貧血や潜在性鉄欠乏症は若い女性に多く見られます。鉄の補充療法で気分の落ち込みが大きく改善することもあり、積極的にくわしくはこちら。
また中性脂肪やコレステロール、血糖値が常に高い状態だと、うつ病の治療に難渋することがあり、生活習慣病の早期発見・早期治療もうつ病治療のうえで大事な要素です。
血液検査は実施内容にもよりますが、費用が2000円~3000円程度かかります。
診断書
病気療養のため会社に提出する診断書や学校に合理的配慮を求める意見書、ハローワークに提出する傷病証明書兼主治医意見書は保険適応外となり5500円(税込)の実費がかかります。
再診:2回目以降の受診
- 再診料 75点
- 通院精神療法5分以上30分未満 290点
- 心理検査(CES-D、AQ) 80点
- 処方箋料 60点
- 夜間・早朝加算(平日18時以降、土曜日12時以降、日曜祝日のみ) 50点
再診時の費用は上記合計が555点となるので1660円程度の自己負担となります。
傷病手当金意見書交付料
傷病手当金意見書交付料には100点の保険点数が設定されており、受診の際に記載することが可能です。
自己負担金は300円程度になります。
傷病手当金の申請期間は初診から最終受診日までとなっております。未来の日付で記載することはできませんのでご了承ください。また、期間中に長く受診できていない期間があると記載することができませんので、継続的な受診をお願いいたします。
暑い夏はオンライン診療で
当院はオンライン診療も行っております。7月8月の日中は40度以上にあがる昨今、うつ状態や発達特性があることによりセルフモニタリング能力が落ちている方の外出は非常に危険です。
オンラインでの初診・再診も受け付けておりますので、暑さで通院が困難な方や遠方からの受診の際にはぜひご利用ください。
- 初診料(情報通信機器)253点
- 再診料(情報通信機器)75点
- 処方箋料 60点
- システム利用料(自費) 2530円
オンラインでの自己負担金は再診の場合2980円程度です。通常の診療より1500円程度高くなりますが、交通費とのバランスを考えると、悪くない選択肢ではないでしょうか。
当院はオンラインで診療を開始しても、途中から通院での診療に切り替えることが可能です。オンラインでのみ診療している東京のクリニックで受診するよりも、何かあったときにすぐ直接相談できる地元のクリニックの方が安心かと思われます。