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デエビゴで悪夢を見るっていうけど本当?
2024.04.15
デエビゴは、製薬会社エーザイが2020年に創製した不眠症治療薬です。この薬は、オレキシン受容体拮抗薬という新しいタイプの薬で、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬とは異なり、自然な眠気を強める作用によって不眠症を改善します。
デエビゴの副作用について、「デエビゴを飲んで寝たら悪夢を見るって本当なのですか?」といった質問を受ける事がありますので今回、デエビゴについてご紹介させていただきたいと思います。
デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害に使われることが多い睡眠薬になります。同じタイプのベルソムラと比較して、入眠障害に対しても効果が期待できます。
デエビゴは、オレキシン受容体拮抗薬に分類される新しい睡眠薬になります。覚醒の維持に重要な物質であるオレキシンの働きをブロックすることで、睡眠状態を促すお薬になります。
オレキシンは生理的に変動している物質で、日中は増加して夜間は減少しています。デエビゴは睡眠と覚醒に関係する生理的な物質に働くことで、睡眠を促していくお薬になります。
副作用:
1).神経系障害:(3%以上)傾眠、(10.7%)頭痛(4.2%)
(1〜3%未満)浮動性めまい、睡眠時麻痺
(1%未満)注意力障害
2).精神障害:(1〜3%未満)異常な夢、悪夢
(1%未満)幻覚、錯乱状態
(頻度不明)睡眠時随伴症
3).循環器:(1%未満)動悸
4).消化器:(1〜3%未満)悪心
(1%未満)口内乾燥、腹痛
5).肝臓:(1%未満)ALT上昇
6).感覚器:(1%未満)回転性めまい、耳鳴
(頻度不明)眼痛
7).その他:(3%以上)倦怠感(3.1%)
(1〜3%未満)体重増加
(1%未満)食欲亢進、多汗症、血中トリグリセリド上昇、異常感、転倒、筋肉痛
メリット:副作用の少なさです。
・やめやすい。内服中止に伴う反跳性不眠、離脱症状は観察されず身体的依存は起こりにくい。
・認知機能に影響が少ない。自動車運転への影響の少なさ、健忘が起こりにくい。
・夜間覚醒時および翌日の姿勢安定性に影響がすくない。
ふらつきが起こりにくい。
デメリット:
・悪夢を見やすい。オレキシン1・2受容体を強く阻害する
とレム睡眠が増加し、夢が増えて悪夢が見やすくなると言われています。
・眠気が残ることがある。
デエビゴの副作用「悪夢」はどれくらいの確率で起こるのかというと、実はそれほど高くありません。しかし、デエビゴではなぜそのような副作用が起きてしまうのでしょうか?
悪夢の原因:
そもそも夢はレム睡眠、ノンレム睡眠中どちらでも見るものですが、記憶に残りやすいのが眠りの浅いレム睡眠中の夢。 デエビゴはオレキシン受容体に作用することによって、レム睡眠を増やすので悪夢や異常な夢を見たという記憶が残りやすくなるのです。
薬そのものが悪夢を見せるというよりは、「レム睡眠が増える=夢の記憶が残る」というイメージです。
デエビゴによる悪夢の理由は、オレキシン1・2受容体を強く阻害するため、レム睡眠が増加し、夢が増えて悪夢がみやすくなるためと考えられています。また、デエビゴは作用時間が長く中途覚醒に効果がありますが、用量が多いと持ち越し効果が生じるため、内服する用量に注意が必要です。
悪夢の対処法:
悪夢は、寝る前の不快な気分が出現に関与すると考えられているため、悪夢を誘発するような怖いTV番組などの刺激を避けたり、ストレスを回避するための環境調整を行う事が重要です。
不安や疑問があれば医師に相談して、適切な使用方法や継続的な服用の是非を決定してください。
心を元気にする栄養素
2024.04.07
暖かな日差しに心も弾む季節となるはずなのに、なんだか気分が落ち込む、何もやる気にならない…といった経験はないでしょうか。
実は、日本では3月が1年の中で最も自殺率が高く、厚生労働省も3月を『自殺対策強化月間』と定め、毎年さまざまな呼びかけをしています。
不調の要因として挙げられているのが、まず日ごとの寒暖差が大きく、自律神経が乱れやすいということ。そして、学校や職場においても年度末による慌ただしさ、卒業や異動、組織変更など、“いつもと違う”状況が続くこと。
このような忙しさや慣れない環境、変化による不安が心に少しずつダメージを与えてしまうのです。
このようなストレスだけでなく、日々の食生活や栄養バランスの乱れもメンタルの不調を引き起こす要因となります。そのため心療内科や精神科の医療現場でも、食生活の改善や栄養指導を取り入れるようになっています。
特にタンパク質・食物繊維・ビタミン・鉄・葉酸を豊富に含む食材はどれもドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質の合成に欠かせない栄養素であるなど、きちんと補うようにすることで、心をポジティブに保つことができます。
タンパク質は20種類のアミノ酸から構成されていますが、その中には記憶や感情を司るドーパミンなど神経伝達物質の原料となるトリプトファンやフェニルアラニンといった必須アミノ酸も含まれています。
これらが不足すると気分や感情に影響が出てしまうため、しっかりと摂っていきましょう。
アミノ酸から神経伝達物質が作られる過程において鉄や葉酸も不可欠です。食物繊維は腸内細菌のエサとなり、腸内の善玉菌を増やしてストレス反応を減らし腸活には必須となります。
●タンパク質
記憶や感情など、脳機能に重要な役割を果たすセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の材料となるアミノ酸。体内で合成できないものも多いため、タンパク質として毎日の食事から補うことが重要です。
●食物繊維・ビタミンC
うつ病をはじめとする心の不調と腸内環境には密接な関係があることが分かっています。腸内環境を整え、ストレスに対処するためにも、水溶性・不溶性の2種類の食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。
ビタミンCは、鉄分の吸収に重要です。また、ストレスと闘うホルモン=コルチゾールの生成にも関与します。ビタミンCは、体の免疫力や抵抗力を維持する効果が知られていますが、ストレスがかかると減少してしまうのも特徴です。
●鉄や亜鉛などのミネラル
心を元気にする脳の神経伝達物質の合成に重要な役割を果たしており、鉄が不足するとうつ病のリスクが高まり、気分が落ち込みがちになります。とくに月経がある女性は鉄分不足が起きやすく、食事からの摂取を心がけましょう。鉄不足でうつや不安に⁉ | 福岡市中央区大手門の精神科・心療内科 | テスラクリニック (tesla-clinic.jp)
●葉酸
葉酸はビタミンB群に属する水溶性ビタミンで、鉄と一緒になってセロトニンやドーパミンなどといった脳の神経伝達物質の合成に関与する栄養素です。とくにうつ病との関連性が多く指摘されています。
積極的に摂ったほうがいい食材
大豆製品
豆腐や納豆といった大豆製品は、植物性タンパク質の宝庫。また不溶性食物繊維を多く含むほか、善玉菌のエサとなる大豆オリゴ糖も豊富と、いいことずくめです。 ぜひ毎食1品は加えるようにしてみましょう。中でも納豆は鉄分や葉酸も豊富なうえ、手軽に食事にプラスしやすいです。
魚類
動物性タンパク質をしっかりと補えるだけでなく、EPAやDHAなど、脳を保護する脂質も豊富です。これらのオメガ3脂肪酸は血液をサラサラにする効果も期待できます。
また、まぐろやかつおなどの赤身魚やあさりといった貝類には、鉄分も多く含まれているので、週3回くらいは摂取するよう心がけましょう。
野菜・果物
1日350g食べることが望ましいといわれる野菜ですが、実際にそれを実現できている人は全体の10~15%くらいしかいないのが現状です。
食物繊維、ビタミン類をしっかりと補うことができるだけでなく、小松菜などの青菜には鉄分、ほうれん草やモロヘイヤといった葉物野菜には葉酸もたっぷり含まれています。
さまざまな栄養素を効率的に補うことができるので、パスタや丼物などの一品メニューには必ずサラダをプラスするなどのひと工夫を!
レバー
不足しがちな鉄や葉酸を効率よく摂取するなら「栄養の宝庫」ともいわれるレバーがオススメです。鉄分は豚、葉酸は鶏のレバーにとくに多く含まれています。
また、必須アミノ酸やビタミンB1、B2、B6、B12などもたっぷり含まれているので、意識してメニューに加えましょう。
乳製品・ヨーグルト
牛乳をはじめとする乳製品は日本人に不足しがちな食材で、タンパク質やビタミン類を効率的に補うこともできる。ヨーグルトは、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境改善・ストレス緩和効果も期待できます。
もしも今、なんとなく気分が落ち込んだりやる気が出ないといったメンタル面の不調を感じているようなら、まずは上記で紹介した栄養素を含む食品をバランスよく食べつつ、エネ
主食は量を控えめにし、精製度の低い穀物(白米よりも玄米など)を選ぶことをおすすめします。
理想は、昔ながらの和食メニューの食生活ですが、和食は塩分が多いことと乳製品が摂れないことに注意が必要です。減塩を心がけるとともに、ヨーグルトや牛乳などを補うとよいでしょう。
食事の内容だけではなく、規則正しく食べることも大切です。1日のリズムを整えるためにも、朝食をきちんと摂りましょう。朝食を摂る人のほうがうつ病の既往が少ないというデータもでています。また、朝起きて空腹を感じられるように、夜遅い時間の食事はできるだけ控えましょう。遅くに食べてしまうと夜更かしや肥満にもつながります。夕飯は早めに済ませて、早めに寝るように心がけるとよいでしょう。
食生活を整えて良好な精神状態で充実した毎日を過ごしていきましょう。
休職中にやってはいけないこと
2024.03.31
休職中は、前半と後半に分けて考えることができます。
前半:休職直後からしばらくの期間です。この時期は、体調の変化に戸惑いを感じることがよくあります。精神的にはとても辛い時期で、仕事から離れて心身を休める大切な時期です。
後半:しっかりと休息を取った後、社会に復帰するための準備期間になります。この期間は、仕事に戻るための心構えや調整を行うことが重要です。
しかし、休職中にやってはいけないことをしてしまい復帰までの期間が長引いてしまうケースもあります。ここで紹介する休職中にやってはいけないこと、おすすめの過ごし方を参考にしてみてはいかがでしょうか。
休職直後にやってはいけないこと
仕事のことばかり考える
休職して間もない場合にしばしばとってしまいがちな行動のひとつとして、「仕事のことばかりを考える」という行動が挙げられます。
休職直後は、自分が抜けた仕事のことや進めていたプロジェクトの進捗状況、または取引先とのやり取りなど、つい仕事のことばかりを考えてしまうケースが多くみられます。
スマートフォンやパソコンで仕事のメールを確認できる場合は、ふとした瞬間にメールをチェックしてしまうということもあります。休職前までは毎日のように行っていたことであるため、そのような行動を取ってしまうことも仕方のないことかもしれません。とはいえ、仕事のことばかりを考えていると、「引継ぎに問題はなかったか」「ミスなどはなかったか」と不安になったり、休職に至る原因となったことなどを思い出して体調が悪化する可能性があります。
特に休職して間もない場合は、仕事のことを考えることで体調不良の引き金となるケースが多くあります。そのため、休職初期はできるだけメールチェックなどは控えて、仕事から離れる意識を持つことが大切です。
仕事のことばかり考えてしまうのは、それだけ責任感を持って仕事に取り組んでいた証といえます。そうであれば、引継ぎも問題なく行えたと割り切って考えることも大切です。仕事のことは考えず、まずは自分自身の心身の健康を最優先に考え、休職期間を過ごすようにしましょう。それが結果的に、自分のためにも会社のためにもなります。
とはいえ、定期的に会社と連絡を取り合っている場合は、それを無理にやめる必要はありません。無理のない範囲で、時間が空くたびに仕事のことを考えたり自分から進捗を確認することなどを控えることが大切です。
休職原因を分析する
休職後、間もない方がしてしまいがちな「休職原因を分析すること」です。確かに、休職期間中に実践するべきこととして休職原因の分析が挙げられますが、休職直後の取り組みとしては必ずしも適切ではありません。
休職原因は、不調になった原因と直結していることが多くあります。そのため、まだ体調が安定していない休職直後に原因の分析を行うと、休職前のことを思い出して体調が悪化したり復職への不安が強くなってしまう可能性があります。また、まだ自分の体調や現状を客観視できず、正しい分析ができないというケースもみられます。こうした理由から、休職原因の分析は体調が安定して仕事のことを考えても落ち着いた状態でいられるときに実施する必要があります。
休職して間もないうちは、焦らずに十分な休養をとって良い精神状態を作るための安定した生活習慣を維持することが大切です。
焦って復職準備をする
休職後、間もない方がしてしまいがちな「焦って復職準備をすること」です。休職中は、「本当に復職できるのか」と焦りや不安を感じてしまいがちです。特に休職初期は、これまで毎日行っていた日々の仕事がなくなり、不安を感じやすくなります。そのため、休職して間もないうちから休養をとらずに復職準備に取り掛かる方もいます。しかし、こうした活動は却って休職期間を伸ばす原因となりかねません。まずはしっかりと休養し、心身の健康を回復させることが大切です。規則正しい生活習慣を送り、安定した状態を維持できるような過ごし方を優先しましょう。
休職期間中、復職準備を頑張りすぎて十分な休養がとれない場合や、夜遅くまで勉強をしていて生活習慣が乱れている場合は、体調は回復するどころか悪化してしまう可能性があります。
また、休職後に少しの間だけ休養をとり、少しずつやる気が出てきたという場合も注意が必要です。元気になってくると、ついつい「あと少しだけ」「もう少しなら」と頑張ってしまうことがあります。頑張ることで復職が早まると考えてしまいがちですが、こうした考えが逆効果になるケースもあります。
自分の体調が許す範囲で少しずつ復職準備を進めることは大切ですが、頑張りすぎてしまうと自分でも気付かないうちに疲労が蓄積され、症状の悪化につながることもあります。休職期間中は初期段階に限らず全期間を通じて、そして復職後も夜遅くまで頑張ることは避け、規則正しい生活リズムを維持することや、活動と休職のメリハリをつけることを意識するようにしましょう。
過度な飲酒、喫煙
職場から離れ、何もしない時間が増え、さらにイライラしてくると飲酒や喫煙の量が増えてしまうことがあります。多量のアルコールの摂取は睡眠の質を悪くし、体の回復が遅れる可能性が高いので、療養中の飲酒は適量に留めてください。喫煙も生活習慣業の一因となるため、会社に勤めていた頃より喫煙の量が増えた場合は注意が必要です。気晴らしに外の空気を吸いに散歩に出るなどしてストレスを緩和するようにしてください。
人生の決断、転職
療養の前半は心の状態が安定せず、過度に悲観的になることもあります。「今は冷静な判断ができない時期だ」という認識を持っておいてください。
まれに思い詰めてしまい、「これ以上会社に迷惑をかけられないから明日辞表を出しに行こう」「こんな自分と一緒では家族に迷惑をかけるから離婚したほうがいい」などという考えが浮かび、本当にそのように行動してしまう人もいます。
転職についても同様です。療養中は自分で思っている以上に体力・判断力が落ちていることがあります。もし焦って転職し、新しい職場が決まったとしても、自分が思っていたように体も頭も動かず、「こんなはずではなかったのに…」という結果が続き、新たな精神疾患になることも考えられます。
くれぐれも、人生を左右するような大きな決断はまだせず、体と心を休ませることを最優先にしてください。
療養が長引くことを恐れ、主治医に本当のことを伝えない
「早く復帰したい」「調子が悪いというと怒られそう」「主治医を前にする緊張して上手く話せない」
などの理由から、主治医に本当のことを伝えない(もしくは伝えられない)と、治療が上手く進まないことがあります。
精神不調はレントゲンや機器で測定できるものではなく、本人が話す内容をもとに医師が病状を診断します。ですから患者は、医師に症状をきちんと伝える必要があります。緊張して話がまとまらない時は、日ごろから自分の体調を記録しておいたものを見せるとよいと思われます。
休職前半におすすめの過ごし方
心と身体を休ませる
休職したばかりの時期なら、あなたは「職場の人が働いているのに自分だけ休んでしまって申し訳ない」「ただ休んでいないで、何かしたほうがいいのでは」という気持ちを感じるかもしれません。しかし、医師から「治療に専念することが必要」と診断され休職になっているのですから、まず心身をゆっくり休ませてください。頑張ってきた人ほど、職場に穴を開けたと自分を責めてしまいますし、ハードな職場から抜けてきた場合「残された社員は大丈夫だろうか」と心配になりますが、それは人員の調整などをする立場の上司が考慮すべきことで、あなたが心配することではありません。まずは自分の治療に専念してください。
うつ状態などがある場合、毎日徐々によくなっていくというより、調子がいい・調子が悪いを繰り返しながら段々とよくなっていきます。調子がいい日が何日か続いたからといって活動量を増やすのはハイリスクです。特に復職や転職の準備については「この様子ならもう大丈夫だろう」と自己判断せず、主治医に相談して始めるようにしてください。
医師の指示に従って治療する
うつ病などの精神疾患で休職した場合、医師の指示に従って薬物治療をします。この時、症状が落ち着いてきても自己判断で服薬をやめるのは危険です。服薬によって症状が抑えられているから落ち着いているのであり、服薬をやめると再度症状が悪化する恐れがあります。
また、医師の指示がなく自己判断で服用をやめると、思わしくない症状が出たり、病気の慢性化の原因にもなります
休職後半
不調から来ていた症状が治まり気持ちが前向きになり始めたら、徐々に生活リズムを整えリハビリを始めます。この時期にしてはいけないこと、するとよいことを解説しますが、ここでも前提として「医師が指示した治療を続ける」ことが必要です。
休職後半にやってはいけないこと
長期間の旅行
外出はリハビリの一環ともいえるので、休職期間中に療養で温泉に出かけたり、実家で1か月ほど療養するのは休職の目的の範囲内の行動として考慮されることがあります。
しかし、1週間などの旅行となると話は別です。このようなことが見つかった場合は、会社から事情聴取される可能性があります。休職する場合、傷病手当金を受け取るケースが多いのですが、長期間の旅行に行けるという状態は、就労可能な状態とみなされるので、傷病手当金の不正受給の可能性も出てきます。休職中に長期間の旅行などには行かないようにしてください。
また、主治医と相談した上で適切な判断を行ってください。
治療の中断
休職中に自己判断で薬を飲むのをやめることは、症状の悪化や再発を引き起こす可能性があります。定期的に医師と相談し、治療計画に従ってください。薬の調整や中断が必要な場合は必ず医師の指示に従ってください。
休職後半におすすめの過ごし方
休職前の生活リズム・体力に戻す
低下した体力の回復のため、まずは散歩等の軽い運動を始めてみましょう。療養前半は日中も横になり、眠っていることが多いかと思います。療養前半は体力の回復を優先すべきなので、「食事の時間がバラバラ」「生活リズムが狂ってしまった」といったこともさほど問題はありません。
しかし、体力が戻りはじめたら、徐々に生活リズムを就業時のリズムに戻すことがリハビリの第一歩です。
散歩にでて、近所の図書館へ行き読書をするなど、少しずつ体と頭を使うことを増やしていきます。特に、午前中から毎日決まった場所(カフェや図書館、少し離れた距離のある公園など)へ出かける習慣も生活リズムを作る上でよいと思われます。
休職に至った原因を振り返る
これは回復してきたらで構いません。仕事から離れ時間が経つと、休職前の状態が客観的にみられるようになってきます。自分にとって何が一番ストレスだったのか?どうしたらその状況を改善できるか?業務内容が原因なのか?人間関係が上手くいかなかったのか?
これらをゆっくりで構いません。紙に書き出し、少しずつ整理してみてください。自分の考え方の癖、行動の癖などが見つかり、復職後の再発防止にもつながります。
自分に適した働き方を考える
上司や人事との面談の結果、復職後に配置転換になるかもしれません。
復職の面談際には「どの業務はできて、どの業務は外れるべきか」「今後も同じ業務をするならどのように対処するか」ということを話すことになります。ですから、上記の様に何が自分にとって負担だったのかを振り返り整理したことがとても役立ちます。
また、復職後には時短勤務など、慣らし出勤などの制度があれば活用して、無理なく仕事に慣れることを優先しましょう。
リワーク制度(復職支援)を活用してみる
「そもそも、自分にあった仕事が分からない…」「何度も休職を繰り返してしまっている…」「復職準備ができているのか不安になる」といった悩みがあるなら、リワークを活用してみるのがおすすめです。
生活リズムを整えながら復職に向けての心理面・スキル面のリハビリをすると同時に、休職になった時の振り返りをし、再休職防止への取り組みができます。また、仕事のスキルアップにつながるようなプログラムが提供されることもあるので、リワークをつかうことで休職期間がより有意義なものになると思われます。
最後に
休職期間は、まずは心身の休養に専念することが重要です。休職が進むにつれて、心に余裕が生まれ、自分自身と向き合う時間も増えるでしょう。日常の忙しさから離れて、これまで考える機会がなかった自分の将来の働き方や生き方について深く考えることができます。この記事が、休職期間を充実したものにするためのお役に立てれば幸いです。
精神科と糖尿病の意外な関係
2024.03.17
厚生労働省が定める医療計画において、五大疾病とは、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患を指しています。現代の日本社会においていずれも重要な健康問題です。当院は精神科・心療内科ですので、精神疾患の患者様が多くご来院されますが、中には糖尿病を合併されている方もいます。
糖尿病の合併症にはなにがあるかご存知でしょうか?
3大合併症として、網膜症(網膜とは目の構造の一部です)、腎症、神経障害があります。その他にも脳卒中や虚血性心疾患など挙げればキリがないほどの合併症があります。その中でも心の病気と糖尿病の以外な関係があることをご紹介させていただきます。
たとえば、糖尿病患者はうつ病になりやすく、またうつ病患者も糖尿病になりやすいといわれています。
うつ病になると、血糖値のコントロールがむずかしくなり、糖尿病や脂質異常症の合併症が多くなりますので、うつ病を早期に発見し適切な治療を受けることが重要です。
糖尿病は国民の10人に1人といわれる国民的な病気です。早期は自覚症状がないため気づかなかったり、検査で血糖値が高く治療が必要といわれても治療を受けなかったりする人が多く、糖尿病で治療を受けている人は全体の半分弱にすぎないと推定されています。しかし糖尿病によって年間約1万5千人が死亡し、糖尿病による腎症で年間約1万5千人が人工透析を始め、年間約1,000人に糖尿病による高度の視力障害(失明など)が発生しています。このような合併症を起こさないようにするためには、血糖値に注意しながら生活習慣を改善する必要があります。
また、精神科で処方される一部の薬剤は、血糖値に影響を与えることが知られています。例えば、一部の抗精神病薬は体重増加やインスリン抵抗性を引き起こす可能性があり、これがリスクを高めることがあります。
糖尿病とうつ病との関係
これまでの調査によると糖尿病の約30%にうつ症状があるといわれ、糖尿病とこころの問題が重要視されるようになっています。糖尿病患者の13%は不安障害、11%はうつ病と診断され、5.7%は抗うつ薬を服用しているとの報告もあります。両者の関係について、神経系・内分泌系および免疫系の相互関係の研究がすすめられていますが、行動上の要因も大きいといわれています。
従来は、糖尿病と診断されることや糖尿病の治療(これまでの生活習慣を変えなければならなかったり、インスリン治療を始めなければならなかったりすることなど)、合併症の発症・進行などに伴うこころやからだの苦痛のために、糖尿病のある方はうつ病になりやすくなるのではないかと考えられてきました。最近では、糖尿病とうつ病の間にはよりさまざまな要因が関与する、複雑な関係があるのではないかと考えられるようになってきています。
糖尿病を自分で管理しなければならないことや、治療を続けなければならないこと、がんばっていたとしても合併症になるのかという不安が出てきたり、合併症を発症すると自由に行動できなくなったりと、すべてのことが心の負担となってきます (糖尿病に伴うストレスといいます) 。
一方で、うつ状態になると、過食になったり、嗜好が変わったり、毎日の行動が減少したり、内服薬・インスリンなどの注射を忘れやすくなった結果、HbA1c 値が悪化し、合併症を発症しやすくなることがあります。これらがまた気持ちをうつにしてしまいます。
糖尿病の合併症などのリスク上昇
糖尿病とうつ病を併発すると、生活の質が低下するばかりでなく、深刻な影響がでます。死亡率が1.6倍上がり、医療費は4.5倍に膨れ上がります。また糖尿病の合併症である神経障害・腎症や網膜症が起きやすくなり、またそれらの合併症が悪化する危険性が高まります。
うつ病になると、こころの面だけでなく、からだの面にも症状が出てきます。例えば、ホルモンや自律神経など、からだの働きを調節するさまざまな機能に不具合が生じます。このうち、糖尿病に関係する変化として、インスリンの作用が弱くなる(インスリン抵抗性)と考えられています。
そればかりではなく、うつ病になると意欲や集中力が低下し、予約どおりに通院したり、お薬を定められたとおりに服用するといった糖尿病の治療に必要な行動が行えなくなったり、健康的な食生活や身体活動量を保つことが困難になったり、喫煙量やアルコール量が増えるなど、糖尿病の悪化を招く悪循環に陥りやすくなります。
このような状態が長期間続くと、高血糖や低血糖のために緊急に医療機関を受診する機会が増えたり、糖尿病の合併症がすすみやすくなったりします。さらには健康なからだを維持していられる期間(健康寿命)が短くなったり、医療費の負担が増加したりするとも言われています。
糖尿病のある方ではからだの健康に加えてこころの健康にも気を配ることが大切なのです。
対処のポイント -うつ病を見逃さない
糖尿病とこころの問題が同時に起こったときは、まず両者が重なっていることを理解しなければなりませんが、糖尿病とうつ病を併発している患者の約半数は、「うつ病」になったことに気づいていないといわれています。うつ病は、こころの不調だけではなく、からだの不調として表れることもあります。からだの不調が糖尿病によるものなのか、うつ病のためなのか、判断が難しいこともうつ病に気づかない理由のひとつと考えられます。
糖尿病とこころの問題が同時に起こったときは、まず両者が重なっていることを理解しなければなりませんが、糖尿病とうつ病を併発している患者の約半数は、「うつ病」になったことに気づいていないといわれています。うつ病は、こころの不調だけではなく、からだの不調として表れることもあります。からだの不調が糖尿病によるものなのか、うつ病のためなのか、判断が難しいこともうつ病に気づかない理由のひとつと考えられます。
うつ病の症状(からだの不調)
- 体重が減った
- 食欲がない
- 眠りすぎる
- 動きや話し方が遅くなった
- 性欲が減った
うつ病の症状(こころの不調)
- 悲しい気持ちが消えない
- 以前は楽しめていた活動に興味を持てない、楽しめない
- 集中することや、物事を決めることが難しい
- 自分を大切に思えない
- 失敗したわけではないのに罪悪感がある
- 死にたいと思う
このように精神科と糖尿病は密接に関連していると言えます。定期的な健康診断と生活習慣の改善により、糖尿病およびその合併症の予防と管理に取り組むことが重要です。自分の健康に責任を持ち、積極的にケアを行うことで、糖尿病およびうつ病の影響を最小限に抑えることができます。
新生活とうつ
2024.03.09
新生活とうつ 本格的な寒さも終わり、木々が新芽を吹く季節を迎えました。
本来なら心が浮き立つ春が到来したというのに、メンタル不調を訴える人が多いのもこの時季の特徴です。
春先を“木の芽どき”と呼ぶ言い方は古くからあり、俳句の季語にもなっています。文字通り木の芽が出て虫たちが活動を始める時期なので、ポジティブに捉えられそうなものですが、そうではありません。
この言葉は、昔から「身体的精神的にバランスを崩しやすいので、病気に注意するべき時期」という意味でも、言い伝えられてきたのです。
医療現場でもこの時期は、うつ状態に陥る人が現れたり、認知症の行動・心理症状(徘徊、不穏、興奮など)が悪化したり、不定愁訴(ふていしゅうそ/器質的な原因が見つからないのにさまざまな不調を自覚して訴える状態)が多発する時期でもあります。
木の芽どきに起こる不調は、一過性のものだからと看過してはいけません。不調の原因を把握し、しっかり対策を立てることが必要です。
就職、入学あるいは会社で昇進した…など、環境が変わるとうつ病を引き起こしやすくなります。新しい環境に十分になじむまでのストレスを感じることが、うつ状態やうつ病のきっかけになることは少なくありません。
新生活が始まると、多くの人は気持ちを新たにし、自分自身に期待をかけます。それがうまくいかないと、『頑張りが足りないからだ。もっと頑張らなければ』と考え、さらに自分を追い詰めて不調になる人たちもいます。過度にがっかりせず、気持ちを楽にしましょう。
どのような対策をとればよいのでしょう?
この時期に心身の不調を感じたら、心の状態もよく見直してみましょう。
ストレスの多い現代社会で心の健康を保つためには、よい意味での『適当さ』や『遊び』が必要です。食事、睡眠、休養、運動などの生活習慣を整えることも、心の健康を維持する基盤となります。
いつもと違う不調があり、長引くようなら、心療内科や、精神科を受診しましょう。小さなストレスが積み重なり、うつ症状やうつ病のきっかけになることは珍しくありません。
不眠や胃痛、下痢等の消化器症状が出現すれば内科を受診し、胃薬や睡眠導入剤などを処方される。あるいは、春は花粉症とも重なるので、全身の不快症状をアレルギーと誤解して抗ヒスタミン薬を処方されることもあるかもしれません。これによりまた、うつ状態をこじらせたり、早期発見を遅らせたりすることもあります。
身体が不調なときには心も大丈夫?と自分で問いかける習慣が重要です。家族同僚、後輩などもそういう視点で見守ってあげたいところです。
もちろん新しい環境におかれ多少のストレスを自覚することは、人間の防御機能として当たり前の作用で、それがすべてうつ病につながるというわけではありません。
グレーゾーンの「うつ状態」が「うつ病」へと進行しないためには、十分な休養と早期受診が有効です。
うつ状態が長く続くと、睡眠障害や食欲不振といった身体的症状がではじめます。眠れない、眠っても目覚めてしまう、食欲がない、胃痛や下痢などの消化器症状が続く、倦怠感などから仕事を欠勤、学校を欠席するようになると、うつ病を心配しなければなりません。精神科や心療内科を早めに受診するほうが、うつ症状を長引かせるよりは早めの改善が期待できます。ですが、精神科を受診することに抵抗感がある方も少なくないと思います。
睡眠障害がではじめて2週間以上、欠勤ないし欠席が続くようになったタイミングで、精神科や心療内科の受診をおすすめします。
以前は抗うつ薬の中には強い副作用(吐き気、下痢、不眠、性機能障害など)がありましたが、近年の治療薬の進歩によりほとんど副作用のないものも出てきました。ただし効果が出るまでには2~3週間程度かかることがネックになります。
当院では、内服をしないうつ病治療rTMS(反復的経頭蓋磁器刺激法)を取り入れています。頭に直接、強力な磁気をあて、刺激を与えること脳の機能低下を改善することを目的とした治療法です。
脳に直接刺激を与えるという治療に不安がある場合、治療そのものをいったん終了することができます。その点も体内に残る抗うつ剤治療とは違う点です。
うつ病患者の脳を画像診断すると、脳への血流量が著しく低下しているのがわかります。特に、人間の感情や人格を支配する前頭葉への血流量の低下と機能低下といった、共通所見がみられます。
rTMS治療は前頭葉の一部分に磁気をあてて刺激を与えることで、前頭葉の活動を活性化させる一方、前頭葉の機能低下を補うためにオーバーヒートしている脳の扁桃体という部位の過活動を抑え、脳機能のバランスを取り戻しうつ病を改善させていきます。
rTMS治療はうつ病治療の有効な選択肢の一つであり、利点としては薬物に頼らなくて済むこと、副作用がないことです。最近の抗うつ剤は、以前よりも副作用は少なくなったものの、それでも一定の副作用は生じるので、長期間にわたり内服しづらいという欠点もあります。内服治療を続けても、うつ病の10~20%は慢性化してしまうという投薬治療の限界もあります。
rTMS治療の利点は体の負担は少なく、即効性があるということです。うつ病治療は本来であれば中途半端にすることなく、学校や勤務先を休んで、しっかりと治療に専念することが望ましいのですが、外来でrTMS治療を受け日常生活を維持しながら加療できる場合もありますので、お気軽にご相談ください。
最後に
こころの病気は、本人が苦しんでいても、周囲からはわかりにくいという特徴があります。私たちは、病気や怪我をした人には「無理はしないでね」と、自然に声をかけることができます。しかし、こころの病気の場合は、外から見ても気がつかないことがあり、知らないうちに無理なことをさせたり、傷つけていたり、病状を悪化させているかもしれません。
私たちみんながこころの病気を正しく理解することはとても大切です。
あなたは一人ではありません。
どんな些細なことでも当院までご相談ください。
うつ病と風邪は関係ありますか?
2024.02.25
季節の変わり目などの寒暖差が大きい時期は、風邪を引くことが多くなりがちです。当院で受診されている患者様から「うつ病と風邪は関係ありますか?」という質問をいただきましたので、ご紹介させていただきます。
うつ病になると、身体的な不調があらわれます。倦怠感や食欲不振、頭痛などのほかに心因性の「発熱」が見られることもあります。では熱っぽい、微熱があるなどといった症状はどうしてなるのでしょうか。
発熱の原因/自律神経の乱れ
自律神経が乱れると症状の一つとして発熱が見られます。自律神経は自分の意思とは関係なく、自動的に食べ物を消化吸収する。心臓を鼓動させる。体温を自動的に調整し、発汗することで平熱を維持する。などの働きがあります。
しかし過度なストレスや疲労、人間関係などが原因で自律神経が乱れることがあります。すると次第に体温調節が上手く機能しなくなります。そのため不安やイライラなどから体温が上昇します。したがって、心身の影響によって熱っぽい症状となるのです。
発熱の原因/風邪
うつ病を患っているときは、精神的に気分が落ち込みやすくなります。気分の落ち込みに伴って体の免疫力も下がります。抵抗力が落ちた体内にはすぐに細菌やウイルスが入り込みます。そのため風邪を引きやすくなるのです。
発熱の原因/うつ熱
これまでの発熱の原因以外に「うつ熱」という外的因子が要因になることもあります。「うつ熱」と呼ばれていますが、病気が原因ではありません。原因は周辺環境の異常な暑さです。普段私たちを取り巻く気温は、体温よりも低いことが通常です。そのため私たちは体内の熱を放出し、平熱を保っています。しかし38℃を超えるような真夏の気温であれば、熱が放散できず体内にこもってしまいます。また、激しい運動で一気に体温が上昇し、熱を放散しきれなくなったときも同じです。このような熱が発散できない状態を「うつ熱」または「熱射病」ともいいます。
発熱がある場合の病院を受診するタイミング
現在発熱を伴う場合、病院ではインフルエンザやコロナウイルスの検査を実施されます。しかし、検査のタイミングで2度受診して検査を受けなくてはならなくなったという例もあります。
インフルエンザやコロナウイルスでクリニックや病院を受診するタイミングは、発熱などの症状が現れてから12~24時間経過した頃が適切だといわれています。
インフルエンザにはA型とB型がありますが、いずれにおいても感染してすぐの頃は体内にいるウイルス数が少ないため、検査でウイルスを検出できない場合があるためです。時間が経つにつれてウイルスの数が増えていき、発症してから約12時間経過した頃に検査を行うとウイルスを検出できる確率が十分に高まるので、発熱などの症状が現れて12時間以上経過してから病院を受診することが推奨されています。しかし、インフルエンザの治療薬の効果が十分に期待できるのは発症から48時間以内です。また、コロナウイルスは発症してから少なくとも8~12時間、できれば1日程度待ってから検査をすることが推奨されています。病院への受診が遅れると、検査をする意味も治療薬の効果も薄れてしまうので、遅くなりすぎないようにすることも大切です。
自律神経失調症
2024.02.11
~季節の変わり目と自律神経の乱れ~
季節の変わり目に、なんとなく身体がだるい、眠れない、イライラするといった身体の不調。皆さんも一度は経験があるのではないでしょうか? 特に季節の変わり目や昨今の自粛期間中にそんな症状を感じたとすれば、それは自律神経が乱れているサインかもしれません。
自律神経の乱れとは?
自律神経とは、身体の働きを調整する神経のことで、交感神経と副交感神経の二つから成り立っています。主に交感神経は身体の働きを促し、副交感神経は逆に休ませるといった役割を持ち、状況に応じてそれぞれが働くことで、自律神経は私たちの身体を常にベストな状態にしようとしています。例えば暑い時に汗をかいて体温を下げる、食事をした時に食べ物を消化するといったことも、この自律神経の働きの一つです。
しかし、この自律神経のバランスが整わなくなると、これらのコントロールがうまくいかなくなり、身体に様々な不調を感じてくるのです。
自律神経の乱れで起こる不調とは?
季節の変わり目に自律神経が乱れると、次のような症状がよく現れるようになります。もちろん、そのほかにも不調は起こりますので、ここでご紹介する以外の症状もあります。
- 気分の落ち込みや不安な気持ちが続く
- イライラしてしまう
- 朝起きると体がだるい、重たい
- 眠れない
- めまいや耳鳴り
- 頭痛や肩こりが続く
- 肌トラブルが多くなる
- 腹痛
- 汗をかきやすくなる
このように自律神経が乱れると、様々な不調が起こり、日常生活にまで支障をきたすようになります。
季節の変わり目に自律神経の乱れが起こる原因とは?
季節の変わり目で気温の変化が大きいと自律神経が混乱してしまって症状にあらわれてきます。
昼間はあたたかいのに朝夕がめっきり冷え込むようになったという「朝晩と昼間との気温差」など環境の変化に対応しようして自律神経が過剰にはたらいてしまうのが、症状がひどくなる原因のひとつです。
また、季節の変わり目は、日照時間も少しずつ変化するので、人間の睡眠サイクルにも影響し、自律神経の働きとの間にズレが生じてコントロールしづらくなります。
体温調節機能を整える
現代では家庭も、オフィスも、電車も、お店も、どこにいてもエアコンのきいた快適な環境なっています。体が持っている「体温調節機能」はサボリがちになります。運動しないと筋肉が衰えるように自分で体温調節しないとその機能も衰えてします。
まずは、下記の事をから実践してみてはいかがでしょうか。
・規則正しい食生活。バランスの取れた食事を心掛けましょう。
・朝、太陽の光を浴びる。太陽の光を浴びることで自律神経のモードが切り替えられて1日の神経のバランスを整えることができます。
・浴槽浴をする。お風呂につかる事で、汗をかくことで体温調節機能を鍛える事ができます。
・運動をして、基礎代謝アップを図る。運動することは体温調節機能をつかさどる自律神経をきたえることにもなるので、とてもおすすめです。
その他、季節の変わり目には、自律神経の乱れの他に花粉症や鼻炎、アトピーなどの症状を起こすことがあります。これらは、免疫バランスの乱れによって生じる恐れがある症状です。
季節の変わり目に体調が崩れやすくなるのは、このように寒暖差によって体を調整しようとストレスが溜まり、免疫力が低下するためなのです。
気圧の差が大きく「内耳(ないじ)」が過剰に反応することです。この内耳は気圧の変化を感知する働きがあるのですが、気圧の変化が大きいと感知する働きが過剰になります。気圧の変化による過剰反応の情報が脳に伝わると、交感神経が優位になって自律神経のバランスが崩れます。このため、体調が崩れやすくなるのです。
季節の変わり目の体調不良を和らげる対処法
ツボ押しをする
ツボ押しをすると症状が和らぐのは、反応点であるツボを刺激することによって、全身の気血の流れを調節して自律神経も整えることができるからです。
季節の変わり目に起こる体調不良の原因は自律神経の乱れのため、ツボ押しで自律神経が整って症状を和らげられます。
- 百会(頭のてっぺん)
- 三陰交(内くるぶしから膝に向かって指四本分上がったところ)
- 合谷(親指と人差し指の交わるところから、少し人差し指よりにあるへこんだところ)
上記のツボ辺りを押してみて心地良く感じるところ、強さを探し、無理に押しすぎたりしないようにしましょう。
耳マッサージをする
耳には自律神経と関わりがあり、全身の臓器や血流とも関わっています。聴覚として酷使したり、疲れたりすると全身に影響してきます。
健康的な耳を目指して優しく、いたわるようにマッサージしましょう。
①耳の裏側に親指を置き、人差し指で耳を挟んで満遍なく耳全体を揉みほぐしていきます。
②中指人差し指で耳を挟み、ゆっくりと丁寧にこすっていきます。
③耳の上部、真ん中、下部を上、外側、下と順番に引っ張っていきます。
受験とうつ ~受験生も保護者も大変~
2024.02.04
本日2024年2月4日は第118回医師国家試験の2日目だそうです。昔は3日間にかけて行われていた医師国家試験も試験の日程が2日に短縮され、この二日間が勝負という受験生も少なくありません。
中学受験、高校受験、大学受験、国家試験とこの1月から3月にかけては様々な試験のラッシュですので、家族に受験生がいるご家庭だとこの季節は一大事になります。
受験はプレッシャーとの闘い
受験というのはプレッシャーとの闘いでもあります。
例えば、試験会場での極度の緊張から腹痛・下痢・嘔吐などをきたしてしまい、トイレにこもりきりになってしまうことで本来の実力を発揮できないまま試験を受けてしまう人(過敏性腸症候群)や、名前の書き間違えや細かな確認行為がやめられず時間を余計に消費してしまう人(強迫性障害による)はメンタルクリニックでの治療を受けてから試験に臨まれるのが良いかもしれません。
2日間にわたって行われる医師国家試験では、1日目の試験がふるわず、2日目は受験会場に来なくなってしまう受験生が毎年一定数います。
子供を合格に導くのは、父親の経済力と母親の狂気
ドラマ化もされた『二月の勝者』という漫画からの引用です。
受験勉強や予備校への通学は金銭的にも労力的にも家庭に負担がかかり、家庭の中で摩擦が起きることは少なくありません。
お父様が「○○には中学受験の代金として200万円も使っているんだぞ!なんでこんなに出来が悪いんだ!」と金銭的な負担を課せたり、お母様がヒステリックになったりしてしまうことも少なくありません。
受験というストレッサーは家族関係に大きな影響を与えてしまいます。
心身に不調を感じたら早めにメンタルクリニック受診を
・気分が落ち込む
・やる気が起きない
・体が重く、疲れやすい
・頭がすっきりせず、集中力・判断力が低下している
・眠れない、または早く目が覚めるや夜中に目が覚める
・食欲がない
これらの様な症状にいくつか該当する。また最近、自分自身で気づいた変調や、仕事の効率が落ちている等、何らかの違和感を感じているのであればメンタルクリニックの受診をおすすめいたします。
受験うつとrTMS治療
当院にrTMS治療を目的にご来院される患者様には、働きながら治りの悪いうつや強迫性障害、コロナ感染後のブレインフォグ等を外来で治療したいという方が多くご来院されます。
また、東京には受験うつをrTMSで治療するクリニックがあるそうですが、当院としてはこの治療方針には賛成です。rTMSによる治療は抗うつ薬などの薬剤治療と比較して、眠くなりにくく、パフォーマンスを出しやすくなる側面があるからです。福岡県内に自由診療でrTMS治療を扱っている病院・クリニックは多くありません。当院は、福岡市内で交通の便も利用しやすく、お仕事がお休みの土日、祝日を利用して治療される患者様が多く来院されています。
気になる方は、まずは受診されて医師に相談し説明を受けてみてはいかがでしょうか。
鉄不足でうつや不安に⁉
2024.02.02
鉄欠乏症は、うつ病に類似した症状が出現することが古くから指摘されています。鉄欠乏は、ドーパミンなどの神経伝達物質の機能の障害を起こすことが報告されています。鉄欠乏はドーパミン機能を低下させることが示唆されるため、うつ病患者を含む精神疾患患者に対しては、血清鉄やフェリチン値による潜在的鉄欠乏をチェックし、食事療法や鉄剤による補充を行うべきであるとされています。
当院では薬物療法を軸に、うつの治療を行います。薬物療法といっても、できる限り少量のお薬でつらい症状をやわらげ、生活の質を向上させることを目標としています。
薬物療法を行う場合、血液検査で肝臓や甲状腺の機能を確認しながら経過をみていきます。その他にも、心とからだを健康に保つ役割のある鉄分や亜鉛の量もはかります。
また、鉄分や亜鉛の摂取量を食事などで増やすことで、うつ症状をやわらげてもいきます。
鉄分の効果
鉄分は正常な体の機能を保つのに欠かせないミネラル分です。赤血球が酸素を運ぶのに必要なヘモグロビンを形成するのに鉄が必要となります。
鉄分が不足すると赤血球が縮小し、うまく酸素を体にまわすことができなくなってしまいます。この状態を鉄欠乏性貧血といいます。主な症状としては疲れやすい、めまい、立ちくらみや蒼白い顔色、などです。
ではなぜ鉄分不足がうつの症状に繋がってしまうのでしょうか。実は、快感情や意欲に関係する脳の伝達物質であるドーパミンの生成には鉄分が必要です。
ドーパミンが不足すると慢性的な疲れ、意欲がわかない、不安や憂鬱感、集中力の低下などがみられます。
ドーパミンはタンパク質を多く含む食材から得られるチロシンというアミノ酸によって作られます。しかし、チロシンからのドーパミン生成を正常に脳細胞がドーパミンに反応するためには鉄分が必要です 。
当院で行う血液検査は、鉄分の貯蔵量を示すフェリチンの量をはかって貧血状態を把握します。フェリチンとは、体の内部に鉄を蓄えるタンパク質で、幹細胞などを中心に分布している。血液中の鉄分が不足すると、フェリチンに蓄えていた鉄分が放出されて、血液中の鉄分量を調節する。ふだん使う財布のお金を「ヘモグロビン」、貯金分を「フェリチン」とお金にたとえて考えるとわかりやすいでしょう。
「ヘモグロビン値が正常でも、このフェリチン値が低下していれば、鉄の貯金が減っていることになり、気分が落ち込む、イライラする、動機やめまいがする、目覚めが悪い、冷え性である、といった症状が出ます。
鉄不足の鉄欠乏性貧血の最近は男性も多いと言われています。ヘモグロビン値が低くなる貧血を『鉄分欠乏性貧血』というのに対して、フェリチン値が低くなることを『潜在性鉄欠乏症』といいます。健康診断の数値を見ただけでは鉄不足を見逃してしまうことも多く、この“貧血ではないのに鉄不足”の人がうつやパニック障害の人にとても多いのです。
鉄分不足は産後うつの原因にも
出産によって貯蔵鉄は空っぽになってしまいます。
フェリチン値5以下の人が20代の女性よりも30代・40代に多いのは、その年代に出産する人の割合が多いことをあらわしています。
妊娠と出産では鉄分が赤ちゃんへと移行し、お母さんの鉄分不足が深刻になります。これは「産後うつ」の発症と大きく関係していると言われています。
ですから、妊娠や出産によって大量の鉄分が必要な女性は、積極的に補給する必要があります。
亜鉛の効果
体内の神経伝達物質の中でも一番多いのがグルタミン酸です。グルタミン酸には神経を興奮させる効果があり、脳の活性化や、神経の成長および神経のコミュニケーションを促すのに必要な物質です。認知力や気分のコントロールと深く関係しています。そのグルタミン酸の働きのバランスを保つのを支えるのが亜鉛です。
うつ病と診断された人は、そうでない人と比べ血中の平均亜鉛量が14%下回っていること、さらにはうつが重症になるにしたがって亜鉛量が減少していくことが報告されています。
体内の亜鉛量とうつの症状が関係していることが推測できます。
最後に
お薬を使ってうつ病を治療する場合、医師の支えは必要不可欠です。
副作用なども報告されていますので、治療の経過やお身体の調子などを、血液検査を用いながら、しっかりと治療していくのが最善策となります。
お薬以外の方法でも、当院ではTMS治療などを行っていますのでご相談ください。
【入浴と睡眠】
2024.01.07
入浴と睡眠
「仕事で疲れているのに眠れない」「運動して体は疲れている筈なのに眠るまでに時間がかかる」そんな時は浴槽入浴をしてみるのも一つの解決手段になります。
入浴には、疲労回復や快眠、リラックスといったさまざまな効果がありますが、お湯の温度や入浴時間によっては身体に負担がかかってしまうので注意が必要です。入浴後に疲れを感じる方は、お湯の温度や入浴時間が適切でないことが考えられます。そこで今回は、理想の入浴時間や入浴の効果を高める方法、入浴時の注意点を紹介します。入浴時間を見直す際は、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。
素早く疲労回復する入浴法
スポーツの後は、血液中に乳酸などの疲労に関係する物質が増えた状態になります。疲労回復のためには、早めにそれを流し去って(フラッシング)、適切な場所で分解したりエネルギーに変えたりする必要があります。また、疲れた場所に食事で取った栄養を運ぶためにも血流アップは大切。お風呂の力を積極的に活用しましょう。
1.体が落ち着いたら早めに入浴
運動直後のまだ息があがっているような状態は、水圧などが体の負担になるのでNG。ストレッチなどで体を十分にクールダウン。それから入浴するよう心がけましょう。
体や息がある程度落ち着いたら、体が冷える前、なるべく早めに入浴を。
2.「ぬるめ&長め」が基本
血流アップのためには、長めにじっくり20分以上入ることが何より重要。
そのためには温度もぬるめの39℃程度で。運動後は体が温まっているので、半身浴でもOKです。
3.脚マッサージで疲れケア
スポーツの後に疲れを感じやすいのは脚。
疲労回復やむくみの対策として、ふくらはぎを下から上に向かってマッサージ。脚先に溜まった血をしっかり流します。
肩こりをやわらげる入浴法
辛い肩こりに悩まされている人は多いですが、お風呂できちんとケアしている人は意外と少ないのでは?コリの解消には「温めて血行を良くすること」「筋肉をやわらげほぐすこと」が大切。
この2つが一度にできるお風呂は肩こり解消に最適の場所なのです。温め&ストレッチを毎日実行することから始めましょう。
1.しっかり全身浴が基本
まずはほぐすためのベース作り。体をしっかり温め血行を良くするために、40℃のお湯に10~15分入浴します。この時、しっかり肩までお湯につかるのがポイントです。
2.肩を動かしてほぐす
次に肩をストレッチ。
①肩に力を入れてぐっと引き上げる。
②一気に力を抜く。この動作をゆっくりと10回程度繰り替えしましょう。肩を回す動きなどをプラスするとさらにGOOD。
3.首回りを伸ばそう
お湯につかった状態で、無理をせず、気持ちいいと感じるくらいで行いましょう。
冷えを解消する入浴法
冷えは、血流が悪いために生じます。その原因はストレスや不規則な生活などによる自律神経の乱れや筋肉量の不足などがありますが、まずはお風呂に入って血流を高めましょう。お風呂の浮力によるリラックス効果と体温上昇による血行促進効果は、どちらの冷えにも有効。まずは毎日入浴しましょう!
1.浮力と温熱を感じよう
リラックスには浮力、血行促進には温熱を感じることが効果的。家庭のお風呂では限界はありますが、できるだけたっぷりのお湯を使って、ゆったり気分を味わうのもオススメです。
2.全身浴は「ぬるめ&長め」で
気温の低い秋冬は40℃くらいのぬるめのお湯で10~15分、しっかり全身浴をして血行促進しましょう。意外と時間が長いので、時計でしっかりチェックして。
3.半身浴でもOK
長時間つかるのが苦手な人には半身浴がオススメ。
5分全身浴した後に、体を起こすかお湯を減らすかして半身浴を15分。
半身浴の際のお湯の位置は、みぞおちあたりを目安に。お風呂の蓋を利用すると蒸した状態(サウナ)になりより効果的です。
入浴する際の注意点
・いきなり浴槽に入らない
いきなり浴槽へ浸かると急激な血圧上昇から頭痛やめまい、吐き気などの症状を引き起こす可能性があります。身体への負担を軽減するためにも、かけ湯やシャワーで徐々にお湯に慣れてから浴槽に入りましょう
・ヒートショックに気をつける
ヒートショックとは、寒暖差による急激な温度変化で血圧に大きな変化が起きる現象のことです。家の中でも、リビングと脱衣所、浴室には温度差があるため、ヒートショックが起きる可能性があります。
特に冬の間は、寒い脱衣所から急に熱めのお湯に入ると身体に大きな負担をかけてしまいます。事前に脱衣所を暖めておくなど、浴室との温度差をやわらげる予防策を講じましょう。
・食後すぐに入浴しない
食事直後の入浴は胃腸の働きが悪くなる恐れがあります。また、食後は眠たくなるため、お風呂で寝てしまい入浴時の事故につながる可能性も考えられます。安全に入浴するためにも、食後1時間程度あけてから入浴しましょう。
・水分補給を忘れない
高めの温度や長風呂は脱水症状の恐れがあります。特に、熱めのお湯に入りたいときや長風呂をしたいときは、水分補給を忘れないようにしましょう。
・長風呂しすぎない
長風呂は脱水症状を引き起こす原因となり、肌の乾燥や身体の負担となることがあります。入浴時間を長くしたい場合は湯温をぬるめに設定し、水分補給や休憩を意識的に取り入れましょう。
状況に応じて適切な入浴時間を覚えておけば、疲労回復や睡眠の質を高める効果が期待できます。ぜひ今回ご紹介した内容を、毎日の入浴で心掛けてみてください。また、入浴後、出来る限りリラックスできる環境で過ごすことが大切です。スマホなどのブルーライトを長時間見ていると、交感神経が優位となり覚醒状態になってしまいます。就寝前の自律神経の乱れは、睡眠にも影響を及ぼし翌朝の目覚めにも悪影響を及ぼします。入浴後は部屋の温度や湿度の環境を整え、強い光や大きな音を避ける等、快適に過ごすことを心掛けましょう。
入浴後の睡眠
正しい入浴をすると、深部体温が上昇し、血行が良くなります。お風呂から出ると、深部体温はだんだん元の体温に下がっていきます。人間は深部体温が下がると眠気を感じる性質があるため、寝る前の適切な時間に入浴をして深部体温を上げることで、最初の90分間の眠りを深くしてくれると言われています。
入浴後2~3時間後に寝るのが理想的で、深い睡眠を得るベストな時間帯です。
また、睡眠に関する悩みを抱えている場合、不適切な習慣や対応によって、かえって悪循環に陥っているケースが見受けられます。これを改善し質の良い睡眠をもたらすためには、日中の活動にも目を向けることが大切です。
・眠くなってから寝床につき、すみやかに寝付くことを心がける
・就寝前や寝床では音・光(照明、パソコン、スマホなど)はなるべく控える
・寝酒は、睡眠の質を悪くするため、やめるよう指導する
・就寝前4時間のカフェイン摂取、就床前1時間の喫煙をさける
・寝る直前に激しい運動など体温が上がる行動はしない
・中途覚醒時に余計に頭が冴えるのを防ぐために、アラームをセットしたら夜中には時計を見ない
・朝は一定の時刻に起きて、光を浴びる
・昼間は長く臥床しない
意外にも、睡眠の質と深い関係にあったお風呂。寝る前の入浴方法を見直し、ぜひ良質な睡眠を手に入れてください。
参考文献
- バスクリン公式サイト
- 林田健一:どう診る?日常診療に潜む睡眠障害、jmed12号いきなり名医!日本医事新報社
- 林田健一:朝、スッキリ目覚め「いい眠りだったな」とつい言ってしまう本、主婦の友社
- 内山真(編):睡眠障害の対応と治療ガイドライン第2版、じほう