リワークとは ― 職場復帰を支えるリハビリプログラム
2025.10.07
リワークとは?
「リワーク(Rework)」とは、うつ病や適応障害、発達障害などの精神的な不調で休職した方が、職場復帰に向けて行うリハビリプログラムのことを指します。
医療機関や地域のリワーク支援施設で実施され、通院治療だけではカバーしきれない「仕事に戻るための準備」を整える役割があります。
リワークの目的
リワークの大きな目的は以下の3点です。
- 生活リズムの安定
休職中は昼夜逆転や不規則な生活になりがちです。リワークを通じて規則正しい生活を取り戻します。 - 仕事に必要な集中力・持続力の回復
長時間の業務に耐えられるよう、段階的に作業時間を伸ばしていきます。 - 対人関係スキル・ストレス対処法の習得
職場で再び人間関係のストレスを受けても対応できるよう、グループワークや心理教育を行います。
リワークで行う内容
施設によって違いはありますが、代表的なプログラムには次のようなものがあります。
- 朝のミーティング・日報作成
- 認知行動療法を基盤とした心理教育
- 集中トレーニング(読書・PC作業・軽作業など)
- グループディスカッション
- 運動やリラクゼーション
- 模擬出勤や職場復帰に向けたシミュレーション
リワークの対象となる人
- うつ病や適応障害で休職中の方
- 発達障害や不安障害などで、就労継続に困難を感じている方
- 復職後すぐに再休職してしまった方
医師の診断・主治医の紹介が必要となることが多く、利用には医療保険や自立支援医療制度が適用される場合もあります。
リワークの効果と再休職予防
研究によれば、リワークを経て復職した方は、再休職率が低下することが報告されています。
単なる「復職」ではなく、「持続的に働き続けられること」を目指せるのが、リワークの大きな価値です。
まとめ
- リワークとは、休職から職場復帰までをサポートするリハビリプログラム。
- 生活リズム、集中力、対人スキルの回復を目的とする。
- 医療機関や専門施設で実施され、再休職を予防する効果がある。
精神的な不調からの職場復帰は、治療だけでなく「社会復帰のリハビリ」が欠かせません。
リワークを活用することで、安心して職場に戻り、長く働き続けるための力を取り戻すことができます。