家族がうつ病になったとき、どう寄り添えばいいのか?
2025.08.24
身近な人が「うつ病」と診断されたとき、家族はどんなふうに接したらよいのでしょうか。
「どう声をかけたらいいのか分からない」「励ました方がいいのか、そっとしておくべきか…」と悩む方は多いと思います。
ここでは、うつ病の方に家族ができるサポートを、わかりやすくまとめました。

1. 病気として理解する
うつ病は「気の持ちよう」や「性格の問題」ではなく、医学的に認められた病気です。
「がんばれば治るはず」「怠けているだけ」といった言葉は、患者さんをさらに追い込んでしまいます。
まずは「病気なんだ」という理解から始めてください。
2. 休養と安心を優先する
うつ病のときは、心も体もエネルギーがすっかり消耗しています。
十分な睡眠や休養がとれるように、静かな環境を整えることが大切です。
また、「死にたい」といった強い思いが出る場合もあります。そんなときは、一人にせず見守ってください。
3. 日常の負担を減らす
料理・掃除・買い物など、日常のちょっとしたことも、うつ病の時期にはとても重荷になります。
できる範囲で家族がサポートし、「本人が全部やらなければならない状況」を減らしてあげましょう。
「今日は私が夕食を作るね」そんな一言だけでも、大きな支えになります。
4. 無理に話させない
「どうしてつらいの?」「もっと前向きに考えてみたら?」と問い詰めるのは逆効果です。
話したくないときは、無理に言葉を引き出す必要はありません。
ただそばにいて、静かに聞いてあげること。
その「安心できる空気」が、患者さんにとって一番の薬になります。
5. 治療を一緒に支える
通院やお薬の継続は、うつ病から回復するための大切な柱です。
でも、気持ちが落ち込んでいると「病院に行きたくない」「薬をやめたい」と感じることも。
そんなとき、家族が「一緒に病院へ行こうか」と寄り添ってくれると、とても心強いものです。
6. 家族も無理をしない
「支えなきゃ」と思うあまり、家族自身が疲れてしまうことも少なくありません。
ときには相談窓口や支援機関を利用して、家族自身の心も守ってください。
家族が元気でいることは、患者さんにとっても安心につながります。
まとめ
うつ病の回復を助けるのは、「無理に治そうとすること」ではなく、安心できる環境をそっと整えることです。
あたたかい見守りと小さなサポートが、患者さんの大きな力になります。